眠り薬と赤い水

ハローキティのマジカルミュージアムゲームボーイ|ゲームレビュー

パッケージ表

パッケージ裏

ROMカートリッジ

タイトル画面

the 25th Anniversary

肴倉もろみ

1974年に誕生したキティちゃんことハローキティ。 45年以上が経過した現在もなお、比類ないスター性で人々に可愛さとときめきを与え続けてくれています(^^)

更科みどりこ

よ、45年以上!Σ(゜Д゜)

ピータン

ちっとも古びていないから気にしていなかったが、言われてみればそんなになるのか…。

肴倉もろみ

それで今回は、1999年にハローキティ生誕25周年記念としてゲームボーイ用として発売されたソフト『ハローキティのマジカルミュージアム』を紹介したいと思います。

更科みどりこ

45年って聞いた後だから少しインパクトが減っちゃうけど、25周年は立派な記録よね。 それを記念して作られたって言うんだから期待していいのかしら。

ピータン

サンリオネタはもろみの独擅場だからな、任せたぞ。

ハローキティは縛れない

『S』からスタートしゴールである『G』を目指す。

肴倉もろみ

こちらがゲーム画面です。スタート地点から出発して、キティちゃんをゴールに導きましょう。

更科みどりこ

え。それだけ?ずいぶん簡単なルールね。

ピータン

ふむ、子供向けということなのか?

ひたすら左右に行ったり来たりするキティ。

更科みどりこ

あっ!?Σ(゜□゜;)
待って待って、上から回り込みたいのに十字キーを押しても上に行かないんだけど!

肴倉もろみ

ええ、それでいいんですよ(^^)

更科みどりこ

それどころか勝手に行ったり来たりして、ちっとも言うこと聞いてくれないわあ! これ壊れてるんじゃないの?(´Д`;)

肴倉もろみ

キティちゃんを動かすなんて誰が言いましたか?(^^)

更科みどりこ

!?Σ(゜Д゜;)

ピータン

あー…、そういうことか。

使われない十字キー

プレイヤーはこのバーを操作する。

肴倉もろみ

このゲームで動かすのはキティちゃんじゃありません。 キティちゃんは自動的に歩き回るだけで、プレイヤーが操作するのは画面上にあるバーなんです。

バーが開いてキティは進む。

ピータン

Aボタンでバーの開閉ができるんだな。 バーが開いてキティが前に進んだぞ。

しかしゴールとは反対側へ。

更科みどりこ

あれ?だけど今度はゴールがある下じゃなくて上側に行っちゃったわ。

肴倉もろみ

キティちゃんはバーに当たったとき、バーに書いてある矢印の方向に転換するんです。 向きはBボタンで変更できますよ。

ようやくゴールへ。

更科みどりこ

ふう、やっとゴールできたわ…(´Д`;) でも独特だけどルールさえわかってしまえばやることはシンプルね。 AボタンとBボタンしか使わないし。

ピータン

ゴールまでの道筋を考えて試行するタイプのパズルゲームなのか。

死を招くおじゃまボール

右上の青い球体が『おじゃまボール』。決して触ってはいけない。

肴倉もろみ

ですが、じっくり考えてばかりもいられません。 ステージによっては『おじゃまボール』が登場し、キティちゃんと同じように画面内を動き回っていることがあります。

ピータン

おじゃまボールは触れると即ミスになるのか(´Д`;) これを避けつつゴールに行く導線を考えなければいけないんだな。

更科みどりこ

おじゃまボールをキティがいない方向に逃がしたり、隙間に閉じ込めたりして安全確保しなきゃだわね。 でもバーを切り替えるタイミングがシビアだったりするし、これは頭が疲れるわ〜(´Д`;)

3段階の難易度

難易度はお好みで。

ピータン

オプションで難易度が選べるようだな。 『かんたん』『ふつう』『むずかしい』と3段階か。

肴倉もろみ

『むずかしい』モードは『かんたん』『ふつう』のいずれかで全ステージ踏破すると出現しますよ。

更科みどりこ

難易度でキティの歩く速さとボールの数が変わるみたいね。 『むずかしい』だとボールが4つになるステージがあったりしてとんでもないわ(´Д`;)

『かんたん』ではおじゃまボールが2つだけだったステージが…。

『むずかしい』では4つに!

肴倉もろみ

おじゃまボールの有無や配置の違いで同じ構造のステージでも攻略法が様変わりする上手い作りです。 ボールが増えると緊張感も段違いですね。

ピータン

ちょっと気が付いたが、本作のステージは全て1画面で構成されているんだな。 それなのにこれだけのバリエーションを用意しているのは素晴らしいことだ。

更科みどりこ

全45ステージ×3段階の難易度だもんね。 1プレイ時間が短くてサクッと遊べるんだけど、単純にボリュームが多いから物足りなさは感じないわ。

25周年、そして、それから

歴代のキティたち。

肴倉もろみ

ステージをクリアすると、背景に隠されていた一枚絵が登場します。 これらのイラストに見覚えのある人は多いのではないでしょうか。

更科みどりこ

あ、ほんと。どれも薄っすら記憶にあるわ。

肴倉もろみ

このイラストは全て実際に商品展開などで使用されたデザインのものです。 ミュージアムモードでは45枚のイラストが全て解説付きで時系列順に並べられ、じっくり観賞できるようになっています(^^)

解説もばっちり。

更科みどりこ

このモノトーンシリーズ、好きだったわあ。 それまではカラフルなものが多かったからビックリしたけど、こういうシンプルなモノトーンもいけるのよね。

ピータン

そういえば、1980年台のこの時期はキティに限らずモノトーンがブームになっていた覚えがあるな。

肴倉もろみ

ですね。キティちゃんが長年高い人気を保っていられるのは、時々の流行を上手に取り込んでいるからです。 キティちゃんの歴史を見れば世の中の流行の歴史がわかると言っても過言ではありません。

更科みどりこ

キティはサンリオキャラでも特にデザインのバリエーションが多いけど、世間の流行に合わせてたからなのね。 単に人気があるからじゃなかったってこと?

肴倉もろみ

別の視点からの話になりますが、本作が発売された1999年は前年に続いてキティちゃんがサンリオキャラクター大賞で優勝し2連覇を果たした年でした。 サンリオの看板キャラクターでありながらそれまで優勝したことはなかったんです。

ピータン

ほう、それまで優勝したことがないというのは意外だな。 だが人気がなかったというわけじゃないんだろう?

肴倉もろみ

もちろん。誤解のないように言うと、優勝こそしていませんが毎回上位に付けていて地力の高さは十分に見せつけていました。 サンリオとしては一度ブームになるとあとは廃れるだけという考えがあり、ブームを仕掛けていなかったところもあります。

更科みどりこ

だけど廃れたりしてないわよね。 むしろそこからさらに拡大を続けている印象があるもの。 2000年代には色んなところとコラボし始めたし、ご当地キティなんてのも根付いたわよね。

肴倉もろみ

ええ、以降もキティちゃん人気は衰えることなく2009年まで12年連続優勝という快挙を達成し、さらにその後に何度も奪還していますから。

ピータン

時代に合わせて進化してきた。それが群雄割拠で入れ替わりの激しいキャラクタービジネス業界のトップを走り続けていられる秘訣か。ようやく腑に落ちたぞ。

更科みどりこ

言うのは簡単だけど、それを実践するのは簡単じゃないわよ(^^;)

肴倉もろみ

ですがそれを実現してきたのがハローキティというブランドです。 きっとこれからも私たちと一緒に時代を歩んでいってくれることでしょう(^^)

初稿:2020年3月1日

最終更新:2020年3月8日

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