いつもと変わらぬ低レベルな痴話喧嘩。
『どちらの運動神経がニブいか』という不毛な言い争いをしているアルルとウィッチ。 いいかげん痴話喧嘩にも疲れてきた頃、偶然舞い込んできたのがサタン様主催の運動会『ぷよりんぴっく』のチラシでした。
そんなこんなで、2人の意地をかけた戦いの始まりよー!
ぷよりんぴっくの競技は全部で6種類だ。 はじめに使用するキャラ(アルルかウィッチ)を選び、4勝以上すれば勝利END、 3勝3敗なら引き分けEND、2勝以下なら敗北ENDを拝むことができる。
では、各種目の解説に行ってみましょう。
疾走感がたまらない。
まずは『100m走』ですね。左右に伸び縮みするパワーゲージは加速力を表しています。 MAXに近ければ近いほど速く走れますよ。
要は同じテンポでキーを押すのを繰り返すだけのゲームなんだけど、フィールドをばびゅんと駆け抜ける疾走感が気持ちいいの(^^)
うまくやれば10秒を切るタイムを出すこともできる。誰だよ、この2人を運動音痴なんて言ったのは・・・。
この世界の魔導師はフィジカルも大事ですから。でもウィッチはホウキに乗っているのでちょっとズルいですね…(^^;)
ぷよぷよ×ダルマ落とし。
『ぷよ落とし』は端的に言えばダルマ落としのぷよぷよ版よ。 ぷよブロックをバシバシ撃ち抜くのが爽快なのよねー(^^)
ぷよブロックは上からどんどん落ちてくる。天井が詰まるとミスになるから溜め込み過ぎないようにしよう。 コツとしては同じ色のぷよブロック同士が連なるように残していくといいだろう。
原作のぷよぷよは同じ色同士が重なるとお互いにくっつく習性がありますが、それは本ミニゲームにおいても同様で。 つまり同じ色同士のぷよブロックを連ねるとくっつくので、まとめて撃ち抜くことができるんです。
4つ以上くっつけたぷよブロックを同時に撃ち抜くとゲームスピードが上がるオプションもあるわ。 難しくなるかわりに獲得スコアも増えるから、勝利の2文字ためにはリスクを取ってでも狙っていくべきね。
カゴの方が動くという斬新な玉入れ。
一般的に玉入れは高所に設置されたカゴを目掛けてお手玉やボールを投げ込む競技ですが、『ぷよ入れ』は一味違います。 プレイヤーは玉を投げるのではなくカゴを抱え、次々に降ってくるぷよを受け止めるために奔走しなければなりません。
カゴの方が動くっていうのが斬新よね。アクション性が高くて楽しい仕上がりになってるわ(^^)
落ちてくるぷよはワンバウンドでも拾えるが、ダイレクトで受ける方が得点が高い。 さらにカゴに入れたぷよを画面端のカウンターに移せばボーナス点がもらえるようになっている。 これらのルールを踏まえて高得点を狙おう。
カゴから同時に移すぷよの数が多いとボーナス点が増えるオプションがあるのでできるだけ貯め込みたいのですが、カゴに同じ色のぷよが4匹以上入るとその色のぷよは消滅してしまいます。 どのタイミングで行くか思案のしどころですね。
また、時折落ちてくるビッグぷよはその巨体ゆえに受け止めることができない。 それどころかぶつかると衝撃でカゴの中身が全部飛び出してしまうお邪魔キャラだ。現れたら全力で避けに徹しよう。
なるべく直線的に進むのがコツ。
『水泳』は縦のロングコースを泳破する障害物レースよ。 美しいクロールを披露して相手より早くゴールラインをくぐりましょう。
左右のゲージは両手で水を掻くパワーを表しており、ゲージ量が多いほど速く泳げる。 ゲージ量に差をつければ進む方向を変えられるから壁にぶつからないように調節しながら進もう。
しかしスピードやコース取りばかりに気を取られていてもいけません。 息継ぎを適度に挟まないと溺れてしまいますよ。
ちょっと操作にクセはあるけど、高スピードでスイスイ泳げるようになると爽快なのよ(^^)
6匹のドラゴンの撃ち合い。
魔導世界の『射撃』は単なる的当てとは規模が違う。 なんとドラゴンが吐くブレスを魔法で迎撃するシューティングゲームになっているんだ。
迎撃に成功すると加算される連続HIT数に応じてスコアに補正が掛かるようになっているのですが、 一度でも撃ち漏らすとスコアが大幅に少なくなってしまうので一つのミスが命取りになります。
ただでさえミスできないっていう緊張感が高いのに、時間が経つにつれて最大6体のドラゴンが様々な軌道でブレスを吐くようになるから全競技中でも一番の忙しさなのよ!(^^;)
ブレスの軌道には幾つかのパターンがあるから、練習を繰り返して覚えてしまうのがいいだろう。
相手を妨害する?それとも好タイムを狙う?
最終競技は『障害物競走』です。 各キャラはスタート後自動的に加速していくので、障害物を壊すか避けることに専念しましょう。
障害物は『かたぷよ』と『魔導水晶』の2種類がある。 違いは壊せるかどうかで、かたぷよは魔法を当てると壊せるが魔導水晶は壊すことができないんだ。
どうやって避けるかだけど、この競技ではレーン移動ができるのよ。 だから隣のレーンに逃げてしまえばいいってわけ。
相手と同じレーンにいる場合は体当たりや魔法で走りを妨害することもできます。 足の引っ張り合いになるのでタイムは伸びませんが、対戦の際はこういう遊び方をしてみても面白いですね(^^)
幕間の漫才デモは健在。
そうそう、シリーズには付き物の漫才デモもちゃーんと挿入されてるわ。普段はアルルが主人公だから、ウィッチ視点の会話シーンは新鮮に映るわね。
ミニゲームには関わらない他のキャラクター達とも会えるのが嬉しいところだな。運動会らしい賑やかさを感じられて良い。
体操着姿のシェゾを追い回すウィッチやカーバンクルにも負けないくらい大量の昼食を食べるアルルなど、 各キャラクターの意外な一面が見えて面白いんですよね(^^)
果たして勝利はどちらの手に?
以上、駆け足で紹介してきました。 どのミニゲームもテンポがよくスピード感があって、思わず没頭しちゃう魅力がありますね。
操作性が良くてストレスなく遊べるのが嬉しいわ。 ルールもわかりやすく整備されていて手軽に遊びたい時にはもってこいなのよ。
スコアトライアルモードでは1つの種目を集中的にプレイできるから練習するも極めるも自由だ。 好スコアが出たら表彰状を印刷して飾ることもできるから上達の楽しみにもなっているな。
好記録を讃える表彰状。
目に見える形でのご褒美があるとやる気が出るものね。 私も記録更新に躍起になって、同じ競技の表彰状がいっぱい溜まった時期があったわ(^^;)
本作は雑誌付属のゲームでありながらその出来の良さから徐々に評判を高め、1998年にWindows95版の『ぷよぷよSUN』に再収録された際にはこちらを目当てに購入する人も現れるほどでした。
ぷよぷよシリーズの特徴を下敷きにしつつ、独自のミニゲーム集として手堅くまとまっている。 シリーズファンではなくとも楽しめるスピンオフ作品の好例と言えるだろう。
初稿:2010年08月30日
改訂1:2018年11月18日
改訂2:2024年05月27日