『あっぷるそーす』はコンパイルから発売されていたディスクマガジン『ディスクステーション』で展開されていたシリーズ群のひとつよ。
ゲーム内容は画面上にあるオブジェクトをクリックしてその反応を楽しむというシンプルなものだが、 細かな作りこみとコンパイルらしい軽妙なノリが好評を受けてディスクステーションの定番タイトルとなったんだ。
一覧にすると圧巻のタイトル数ね〜。
このラインナップから今回取り上げるのはVol.17に掲載された『森のクリスマス』のWindowsリメイク版です。私も大好きな作品なんですよ(^^)
クリル5歳のクリスマス。
クリスマスイブの朝、森に棲む小人の女の子クリルはおじいちゃんにクリスマスツリーの飾りつけを頼まれるわ。
元気よく飛び出したクリルちゃんは無事にお役目を果たすことができるでしょうか。 皆さんも協力してあげてください(^^)
密やかに息づく森。
冬ということもあって、森はひっそりとして静やかな雰囲気ね。 さあ、この画面に潜む10個の飾りつけ用アイテムを探しましょう。
目を凝らせばこの画面に色んなものが置いてあることに気がつくはずだな。 まずはクリルの傍にこれ見よがしに置いてある段ボール箱でも開けてみるか。
キラキラ輝く星飾りを発見。
さっそくひとつ目の飾りが見つかったわね。 こうやって何かありそうな場所を調べていくのだけど、この箱はチュートリアルのようなものだから特に面白いリアクションが返ってくるわけじゃないわ。もっといろいろな場所を触ってみましょう。
濃い顔の大根。
枯れ草を調べたらダイコンのお化けが伸びてきたわ! いつ見ても気色わるっ!Σ(´Д`;)
次は池に浮いているカエルが気になりますね。
カエルかと思って近づくと…。
こいつ、カエルと見せかけてピピルンとかいう謎生物なのよ!Σ(゜Д゜;)
ここは奇怪生物ばかりが棲む森なのか?(´Д`;)
いきなりアクの強いキャラクターばかり紹介してしまったから誤解を受けてしまいそうだけど、普通に可愛いものもたくさんあるわ。特に主人公のクリルの動きは見逃せないわね。
キノコの上で跳ねて遊んだり、木を登ろうとしてずり落ちたり、ひとつひとつのリアクションが微笑ましいんですよ(^^)
キノコでぼよよん。
ずりずり木登り。
このように、ひとつひとつのオブジェクトに対するリアクションがバリエーション豊かに作り込んであるのがあっぷるそーすシリーズの特長だ。
本筋のアイテム探しばかりにこだわらないで、色々なものに興味を持ってクリックすればきっとお気に入りのイベントが見つかると思うわ(^^)
リアクションの中には遊べるミニゲームがいくつか含まれています。
私は『なぞなぞ』が気に入ってるわ。 正解を絵の中から探す簡単なゲームなんだけど、絵のタッチに癒されるのよね〜(^^)
なぞなぞ使いの繰り出すなぞなぞを解け。
厳かな演奏を楽しみたいなら『ブロッコリー音楽隊』はどうかしら。 一般的なゲームで言うところのサウンドテストだけど、雰囲気を大事にしていて聴き応えがあるわよ。
木の根元にあるベルをクリックすると現れる森の音楽隊。
俺は苦労したという意味で『いしあつめ』が強く印象に残っているな。 飛んでくる石を避けて10個の星を集めるというミニゲームなんだが…。
『いしあつめ』は本作の中で特に異彩を放っていますね(^^;)
驚異の弾幕。
石の物量が尋常じゃないのよねΣ(´Д`;) まるで弾幕シューティングみたいで、ここだけ別のゲームになったかのように難しいのよ!
のどかな雰囲気に不釣り合いなこの難易度の高さはコンパイル社内のシューターを満足させようとした結果なんだそうよ。
コンパイルはシューティングゲームでも名を馳せたメーカーですし、そのような調整をしたら難しくなってしまうのも当然の帰結ですね(^^;)
油断していたところにこんな難しいゲームが始まったからとても驚いたんだよな。 クリルの当たり判定が見た目よりだいぶ小さいことに気づき、石の隙間を縫うことを意識したら多少はやりやすくなったが初めのうちは苦労したぞ(´Д`;)
好きなように飾り付けよう。
そんなこんなで集めたアイテムをツリ―に飾ればお手伝いは完了よ。 思うまま好きな場所にデコレーションしちゃいましょ。
お手伝い終えたクリルちゃんは眠りに就きます。 クリルちゃんのところにサンタさんはやってくるでしょうか…? というところで本作はエンディングを迎えます。
こんなに頑張っていたんだしね、きっと来てくれると思うわ。
そうだと信じています。 期待を抱えたままで終わるこの余韻が心地いいんですよね。
結末はプレイヤーの想像の中、というわけだな。
オリジナル版はDS Vol.9に掲載されている。PC-9801用。
今回はリメイク版の方を紹介したが、オリジナル版についても少しだけ触れておくとしよう。
オリジナル版は画面で使われている色が白と青の2色だけなんだけど、それが銀世界のような幻想的な雰囲気を演出しているのよね(^^)
『いしあつめ』の難度も抑えめになっているわ。 どうしても突破できないようならこちらをプレイしてみてもいいかもしれないわね。
どちらにもそれぞれの良さがありますよね。
クリスマスシーズンになるとプレイしたくなる一作です(^^)
あした、すべてのこどもたちがしあわせでありますように…
初稿:2018年12月24日
改訂1:2024年05月09日