◆ストーリー◆
一碧の澄み渡る海底神話
そしてまた気紛れな神々達が統べる
不思議世界でもある
そんな世界に神々と共に在りし者達が居る
神々の声を聞き力操る詩を歌い
海馳せる舟に乗り
見知らぬ物 未知なる知識を求め旅を続ける
そんな彼らが繰り広げる冒険物語
その一片が今始まる…
(取扱説明書より)
今回はシトロンさんからのリクエストによりPCエンジンソフトの『ディープブルー・海底神話』を取り上げようと思います。
あーそれ、聞いたことあるわ。難しいので有名なシューティングゲームでしょ!
そうですね、当時のゲーム雑誌の評論でも難度が高いと殊更に言われていました。 その正しさを裏付けるように購入者の阿鼻叫喚の声がこだましていたことを覚えています(^^;)
みどりこはその話しぶりだとプレイしたことはなさそうだな。
そうね、だけどその噂を聞いて一度体験したいと思ってはいたのよ。是非ともやらせてほしいわ!
◆ストーリー◆
海中の冒険って神秘的よね。 私たちが普段生きている陸の上とは隣り合わせだけど全く別の世界で惹かれるわ。
静かで深い海の青さを表現したグラフィックの雰囲気がまたいいんですよね〜(^^)
プレイする前にシステム的なところを少しだけ伝えておこう。 本作はライフ制を採用している。ダメージを受けると自機の目にあたる部分の色が青→緑→黄→赤と変化していくから目線を外さないことだ。
え、そんなに段階があるの?難しいっていうからてっきり一撃死なのかなって思ったんだけど。
こちらは弾を撃って攻撃しますが、本作に登場する敵は基本的にただの魚介類なので攻撃手段はただの体当たりです。
弾幕が激しいってわけでもないの?んー? これまで聞く限り、ぜんぜん難しい印象がないわね。
それらの特徴を差し引いてなお手に余るほどの難しさと評されたんだ。せいぜい覚悟しておけ…。
高速で上下に揺れながら突っ込んでくる。
えっ!?ちょっとなんなのこのトリッキーな敵の動き!?Σ(゜Д゜) しかも一発じゃ倒せないの!?
全く読めない軌道で突っ込んでくる。
どこに避けたらいいのかわかんないわああ!やめてええええ!!
画面中を塗り潰すような物量と動きで突っ込んでくる。
群れの数が多すぎ!斜めに行ったり来たりでもうわけがわかんないわああ!!
無情のfinマーク。
はあ…はあ…(´Д`;)
ほんの1、2分でずいぶんやつれましたね(^^;)
これがかつて多くのプレイヤーを苦しめた本作の正体だ。 多めに設定されたライフが意味をなさないほど圧倒的な物量で押してくる。 魚は群れで泳ぐというのは現実的に正しいが、これをゲームでやられるとバランスが成立しないんだよな(´Д`;)
聞きしに勝る難易度だったわ…。せっかくの綺麗な背景も見てる余裕なんてなかったわよ(´Д`;)
初めてのプレイだとそんなものですよ(^^;) 今みどりちゃんも体験したように多くのプレイヤーを絶望の淵に突き落とした驚異の超絶難度ですが、しかし光明も確かに存在します。
先程システムについて少し話したが、素の難しさに触れてもらうため攻略に必要な情報はあえて与えなかったのだ。
底意地わるっ!Σ(´Д`;)
それで?ひょっとして無敵コマンドでもあるとか?
そんな甘えたものはない(´Д`;)
だがパワーアップの手段はある。魚群に時折混ざるマンボウを撃つとカプセルが出現するんだが、その種類に応じて以下のように武器が切り替わるんだ。
マンボウ(かわいい)。
その他、カプセルからはパワーアップだけじゃなくて回復やスピードアップのアイテムが出ることもありますよ。
ふむふむ、それでこの悪魔的物量に耐えられるようになるのかしら?
私のおすすめ武器は『Swirl Cutter』です。 連射はできませんがその代わり威力に優れ、だいたいの敵は一発当てると倒せます。
でもトリッキーな動きの魚群だし、その当てるのが難しいんだけど…連射できないなら尚のことじゃない?
だが他の武器では当てたところで倒せずに押し切られてしまうことが多いからな。 目の前に迫ってきた敵に対処できるというだけでかなり有用に感じられるはずだぞ。
またアイテムは同じ種類を連続で取ることで3段階まで強化される仕様があります。 強化した武器は威力も範囲も上がって使いやすいんですよ。 一度ダメージを受けると段階が下がるので使いこなすのは難しいですけどね(^^;)
こんな猛攻にさらされてダメージを受けずにいるのは無理でしょ(´Д`;)
一度強化できてしまえば敵を倒すのが楽になるから結果として多少はダメージを受けにくくなるはずだ。無理はしなくていいが狙ってみるのも案外面白いぞ。
パワーアップは置いておくとしても回復アイテムは確実に取りに行きたいですね(^^)
さて、これから言うのが本作を攻略するうえで最も大切なポイントとなる。 よく聞け、こちらが弾を撃たずにいればライフは少しずつ回復する。
な、なんですってえええ!Σ(゜Д゜;)
ですから、押し寄せる敵密度のプレッシャーに負けて むやみやたらと連射すべきじゃないんです。 普段は避けに徹し、最低限の弾で敵を倒していくのがセオリーとなります。
ほんとだ、みるみる回復していくわ…結構食らったけどさっきのイカ地帯を抜けられちゃった。
だが敵によってこちらが受けるダメージは異なる。 先に進むほど強い敵が増える印象だな。各ステージの最後にいるボスに至っては触れると一撃死だから注意深く戦わなくてはいけない。
やっぱりボスはいるのね(^^;)
噂をすればお出ましですよ(^^)
画面を広く覆う巨大な古代魚。
シーンAのボスはこの巨大魚だ。 巨体を揺らし、口から小さな子供を吐き出してくるんだが…。
主な攻撃方法は口から吐く小魚。
あれ、なんだか…弱くない?(´Д`;)
本作の特徴である魚群による物量戦がなく、的も大きくて攻撃を当てやすいボスは…はっきり言って弱いです(^^;)
ここまで来れるならまず負けることはないだろうな。 さっき言ったように本体に触れたら一撃死のため油断は禁物だが。
一面に漂うのはクラゲ。
シーンBの舞台は海底洞窟です。さらに深く暗くなった海と色鮮やかな深海生物との対比が美しいですね(^^)
降りしきる海雪。
シーンCはマリンスノーが神秘的に降り注ぐ深海の世界だ。 このステージは敵の攻撃が比較的大人しいな。
ウニによる絨毯爆撃。
最後のシーンDは海底神殿ね。
人を寄せ付けない海の底にこんな場所があるなんてロマンだわ…。
できればもっと心穏やかに見ていたかったけど!
何なのよこの降り注ぐウニは!(´Д`;)
ウニが降る海域は本作最大の難所だな(´Д`;) 落下スピードが速いうえに自機は上方向に攻撃出来ないから迎撃の手段がない。
コツとしては画面の一番右下に位置取るといいです。 落ちてくるウニが他より少なく、多少は避けやすいはずですよ。 ここが突破できたらクリアは目の前です!(^^)
さて、超絶難度と謳われた『ディープブルー・海底神話』だが、実際にやってみてどうだった?
どうもこうも、聞くに違わぬとんでもない難しさよ! …って最初は思ってたんだけど、なんだかんだクリアできちゃったわね(^^;)
そうなんです。 敵は固いうえに物量で押してきて、残機の概念はなく一発勝負。 最初はこんなの絶対に無理だと誰しもが思うんですが、システムを掴めば意外に取り組みやすいところもあります。
最初はどうにもならずにやられてしまうだろうが、秘められた攻略法に気が付くと一転して活路が見えてくる不思議なゲームだ。
弾を撃たないでいたら回復するシステムと多めの初期ライフで辛うじてバランスが取れている…と言えなくもないかしら?
ダメージを受けるのが前提になっていることを理解すればこの物量もむしろ納得がいくのですが、当時の世間にはこの斬新さが受け入れられませんでしたね。
シューティングと言えば『撃って倒す』ことが当たり前だった時代だしな。避けることに主眼を置く本作は登場するのが少し早かったのかもしれない。 慣れれば決して攻略が難しいゲームではないのだが。
ちょっとバランスが極端すぎたのがいけなかったのかもね。 倒さなくても避けようとすればそこそこ進めるってのは良いアイディアだと思うのよ。 もっと初心者向けの調整が何かあると良かったわ。
ライフ制を採っているとは言え、なし崩し的にやられることもあるからな。 プレイヤーストック制を併用して、さらに中間地点を設ければ再開のモチベーションに繋がったかもしれないが…。
でも、綺麗な海の映像に惹かれて買った人はビックリしますよね(^^;) グラフィックの雰囲気からはもっと落ち着いた進行を想像するでしょうから。
結局はそのギャップがこれまで語り継がれる要因なんでしょうね(^^;) グラフィックの質の高さと斬新なゲームシステム、とにかくインパクトの強いゲームだわ。私もずっと忘れないと思うわよ。
初稿:2020年10月12日
改訂1:2020年10月13日
改訂2:2024年05月09日