今回のお題は卓球をモチーフにした唯一のゲームボーイソフト、『バトルピンポン』です。
開発会社は『クエスト』だ。ロールプレイングやシミュレーションで名を馳せたメーカーだが、このようなスポーツゲームも出していたんだな。
ふふーん、何を隠そう私は元卓球部なのよ。このゲームもしっかり遊んでいたわあ!
その台詞、以前にも聞いた覚えがあるが…。
ええと、『スマッシュピンポン』の回でそのような発言がありましたね。 そちらもまた家庭用では数少ない卓球を題材としたゲームでした。
システム面もわりと似てるわよね。 プレイヤー側からの視点表示だったり、プレイヤーの姿は描かれずにラケットだけが浮かんだ表現になってたり、共通点が多いわ。
本作の試合シーン。
『スマッシュピンポン』の試合シーン。
まあ、先達である『スマッシュピンポン』及びその前身である『コナミのピンポン』のシステムが優れていたから、敢えて踏襲することは是非もないだろう。 しかし単なる真似には留まらず、本作ならではの目玉要素もしっかり盛り込まれていることは付け加えておきたい。
目玉要素…世界チャンピオンを目指して勝ち抜いていくトーナメントモードのことですね(^^)
8か国の代表が鎬を削る一大トーナメント。
トーナメントモードは世界8か国から集まった強豪達と戦うゲームモードだ。 各選手に個性があり、それが攻略性を高めている。
ねえ、トーナメントモードの前に操作方法を説明した方がいいんじゃない?
それもそうだな。 まずは基本としてAボタンにボールトス、Bボタンにショットが割り当てられていることを覚えておこう。
サーブを打つ場合はAボタンでトスをした後にBボタンでショットします。 この際、Bボタンと合わせて方向キーの上を入れるとドライブサーブに、下を入れるとカットサーブになります。
ドライブとカットの違いも説明しとくわね。 簡単に言うとボールの上を擦ってトップスピンの回転をかけたのがドライブ、下を擦ってバックスピンをかけたのがカットよ。
だからドライブボールはバウンド後に加速するし、カットボールだと減速する。 これはレシーブの際のタイミングの取り方に影響するし、卓球では相手の回転と同じ回転で打ち返すのが鉄則だから見極めが重要なんだ。
相手のボールを打ち返すことをレシーブと言います。 レシーブショットはABボタンと方向キーの組み合わせで以下の5通りに性質が変わります。
突然だけど、これに関してはひとつ物申したいことがあるわ!
なんだ、いきなり興奮してどうした?(´Д`;)
カットはサーブもレシーブも同じようにBボタン+下キーの操作でしょ? なのにドライブは違うの。 サーブがBボタン+上キーなのに、レシーブはAボタン+Bボタンになってるのよ!
そうなんですよねえ。 ドライブショットはサーブとレシーブで操作体系が違っているんです。
だからちょっと混乱しちゃうのよね。ドライブを打つつもりがスマッシュしちゃうことがよくあってさ。 で、スマッシュは浮き上がったボールに対して打たないと必ずミスになっちゃう仕様なの。 このミスでどれだけ点を失ったか知れないわ!(^^;)
ああ、それはわからんでもない。 ドライブショットは卓球における最も基本的な技なのだが、本作のAB同時押しは少しやりづらいんだよな。
ここは滅多に出番のないAB同時押しの方にスマッシュ操作を割り振ってほしかったところね。 まあ慣れてしまえばなんてことはないんだけど、しばらく苦労したからひとこと言っておきたくってさ。
最初は戸惑いますけど、操作の種類が少ないこともあってプレイしていると案外慣れてきますよね。
ではお待ちかねのトーナメントモードにいってみよう。 ルールは1ゲーム11点制の5ゲームズマッチで、3ゲーム先取すると勝利となる。 1〜4戦目は以下の国の選手が相手だ。
各選手はそれぞれ違った傾向があるけど、序盤はあまり気にするほどの違いじゃないわ。 基本的には相手のミスを誘うように打ち返すことを意識しましょう。
ラケットの向きと逆の向きに打ち込んだり、相手の正面ではなく斜めに揺さぶるように打つとミスを誘いやすいですね。
5ゲームズマッチというのは現実の卓球の試合に準拠しているんだが、体感してみると長めで一度にクリアまでプレイするのは厳しい。 そういうこともあってか本作はパスワード制を採用しており、一戦勝ち抜くごとに再開用のパスワードが入手できるようになっている。
パスワードは勝利画面で確認できる。
本作はハード性能の都合なのかボールの速度がゆっくりめですし、後の相手になるほどミスしにくくなってラリーの継続数が伸びやすいんです。 一試合あたり数十分かかってしまうことも珍しくないんですね。
現実の卓球には『促進ルール』といって、1ゲームが10分経過しても終わらない場合には13回のリターンに成功すればレシーバー側に点が入るルールがあるんだけど、このゲームにはそんなのないからね。 合間にしっかり休憩を挟むといいわ。
続く5〜8戦目の相手は以下のとおりね。 現実でも強豪国として知られる国々だわ。 特に本作発売当時に覇権を争っていたスウェーデンと中国は桁違いの強さよ!
その2強は明らかにレベルが違うな。 仕様としてラリーを長く継続すると相手がミスする確率が上がるようになっているため、無理に相手のミスを誘う動きをせず耐えることに注力するといいだろう。
後半戦は相手選手の服装も特徴的なんです。 国を背負っている覚悟の表れなのかもしれませんね。
真のチャンピオン現る。
だけど、中国選手に勝ったからといってまだそれで終わりじゃないの。 最後に現役チャンピオンとの戦いが待っているわ。 画面が暗転して現れるチャンピオンの正体、それは…
なんとパンダよ!Σ(゜Д゜;)
何を隠そうパンダが最後の相手なの!
さすが、長年世界ランキングを席巻する卓球大国の中国はパンダまで強いんですね(^^)
とぼけた外見に惑わされてはいけないぞ。 角度のある強打を連発してくるしこれといったミスもしない、チャンピオンにふさわしい実力を備えているんだ。
長期戦を覚悟して冷静に打ち返すことを心がけるのが早道ですね。 優勝するとチアガールが祝福してくれて、エンドロールに移ります。
新たなチャンピオンの誕生を祝福。
そうそう、パスワードと言えば最後のパンダを倒した後にも表示されていたのに気が付いたでしょうか?
謎のパスワード『1199』。
あー、これね…。 初めてクリアしたときは何が隠されているんだろうとワクワクしたものだけど…。
その正体はストップウォッチ。
ここでストップウォッチってどういうこと? いや、卓球競技においてストップウォッチが重要なのはわかるのよ。 さっきも言った促進ルールがあるからね。 だけどゲームクリア後のオマケとしてはどういう考えがあって実装したのかしら(^^;)
本作では促進ルールを適用していないのに促進ルール用の機能を入れるかというと違う気がするが…。 ともあれ収録した意図を掴みづらいのは確かだな。
私は目を瞑った状態でちょうど10秒きっかりで止める遊びに使っていましたよ(^^)
あー、そういうのはやっていたかも。 今にして思えば集中力や時間の感覚を養うのに役立っていた気がするわ。
現実の卓球と比較すると幾分簡略化されているけど、スマッシュ、レシーブ、カット、サーブと各ショットの打ち分けができているから卓球している感じがちゃんと楽しめるわ。 トーナメントモードが搭載されたことで上達へのモチベーションも上がるってものよ。
やはりゲームボーイで唯一の卓球ゲームということが最大の個性だろう。 卓球をやりたければ本作しか選択肢がないわけだからな。むろん消極的な意味ではなく、その期待に応えられるだけの出来栄えになっているから安心してほしい。
ピンポン玉が刻むリズムってどうしてこんなに心地いいんでしょうね。 この感触を味わいたくてふとした時に遊びたくなるんです。
最後の相手がパンダだったりクリア後のおまけがストップウォッチだったりと妙なセンスも目立つけど、本質はしっかりとした卓球よ。 卓球の心地いいポイントを抜き出すようにディフォルメしてるから、現実の卓球が苦手な人でもきっと楽しめると思うわ。
初稿:2025年02月17日