◆ストーリー◆
「ドクターマリオ、たいへんでーす!!」
「看護婦のピーチじゃないか、どうした?」
「新種のウィルスが発見されて、それがどんどん増殖を始めました!!」
「何!それは大変だ。ようーし、さきほど出来上ったばかりの特効薬で退治してくれるわ・・・・・・・・こいつはよく効くぞ!!」
(取扱説明書より)
◆ストーリー◆
配管工、審判員、ゴルファーなど、様々な職業を経験してきたマリオが今度はお医者さんになりました。 この意外な転身に驚いたファンは多かったと思います。
ジャンプアクションやスポーツゲームで鳴らしてたから身体能力の高さは知ってたけど、 医者になれるくらい頭もよかったなんてちょっと衝撃的だったわよ(^^;)
そんな頭脳派のマリオが登場する本作『ドクターマリオ』のゲーム内容はやはり頭脳派なのであった。
ドクターマリオは何を隠そう、任天堂が製作した初のオリジナルパズルゲームなんです(^^)
ドクターマリオ以前にゲームボーイで出した『テトリス』の爆発的ヒットの印象も強いけど、テトリスはソ連からライセンスを取得して開発したものだから任天堂オリジナルとは違うのよね。
テトリスの対戦モードは任天堂が付け加えたオリジナル要素ですからこれをもって初だと言うこともできるのですが、まるごとオリジナルのパズルゲームということではドクターマリオが初ですね。
しかしテトリスがなければドクターマリオも生まれていなかっただろう。 ゲームボーイのテトリスとドクターマリオを製作したのは同じ任天堂第1開発部で、『テトリスが形合わせのゲームだったから今度は色合わせにしよう』という着想に繋がったというからな。
はい、本作は色合わせのゲームです。 テトリスの成功を踏まえ続々とフォロワーが登場した落ちものパズルゲームですが、本作では落下するブロックピースの色を揃えて消滅させるルールを取り込みました。
本作で言うところのブロックピースはウイルスを退治する特効薬のカプセルだ。 赤、青、黄の3色から2個1組で降ってくるカプセルを操作し、同じ色を4個以上縦または横に直列で並べると消滅させることができる。
カプセルとウイルスの色を揃えて殲滅だ。
ウイルスたちの色も赤、青、黄の3色なのよ。 つまりウイルスと同じ色のカプセルを連ねれば一緒に消せるってわけ。
ビンの中に蠢くウイルスたちを全て消滅させればレベルクリアとなります。
しかし、カプセルを詰まらせてビンの頂点まで達してしまうと逆にゲームオーバーになってしまうんだ。
ウイルス達の勝利の高笑い。
カプセルは落下している最中なら十字キーの左右と下で移動、A・Bボタンで回転させることができる。
落下方向に合わせて縦に並べるのが簡単なんですけど、ウイルスが多いレベルになるとそれだけでは対処しきれなくなります。 横に並べたり、間に挟み込んだりといった技術も身に着けたいですね。
時間が経つと、どんどんカプセルの落下スピードが上がっちゃうの。 できるだけ早くクリアするために色んな消し方をマスターしておきたいわ。
ゲーム開始前にはレベルを0〜20の範囲から、落下速度をLOW・MID・HIの3段階から選ぶことができます。 レベル0ではウイルスが4匹いて、1上がるごとに4匹ずつ増えていくという仕組みです。
つまりウイルスの数は『レベル×4+4』となる。すなわちレベル20では84匹ものウイルスがビンの中に詰め込まれることになるんだな。
うごうご蠢くウイルス。
本当に詰まってるっていう表現がぴったりくるわね。 ここまでくるとちょっと気持ち悪いかも(^^;)
高レベル帯を突破するためには初期配置も大事になってきます。 と言うのも本作はウイルスがたくさん残っている最序盤が一番難しいんですよ(^^;)
ウイルスが多いってことは逆にカプセルを置くスペースが少ないってことでもあるからね。 レベル20あたりまで来ると最低限消せるかどうかってくらいしか余裕がないわ(^^;)
そこを掻い潜るのが面白さではあるがな。 しかし開始から時間が経つと落下速度が上がる仕様も相まって、初期配置の運で難易度は大幅に変わってしまうことは事実だ。
楽そうな初期配置になるまでわざとミスしてはリトライを繰り返していたこともあったっけ。
同じレベルでも初期配置で難易度は大きく変わる。
リトライのしやすさは本作の中毒性に一役買ってますね。 ついもう一度だけ…と手を伸ばしちゃいます(^^)
中毒性と言うならBGMの話も欠かせまい。 『FEVER』、『CHILL』の2曲から好きなものを選べ、どちらもパズルゲームというジャンルに適した聞き減りしない良曲だ。
アップテンポでグルーヴィーなFEVERとクールでソリッドなCHILL、2つとも真逆の方向性だけどプレイの没入感を高めてくれるわ。 この音楽あってこそのドクターマリオと言ってもいいくらいよ。
なおFEVERは発熱、CHILLは悪寒という意味があります。 医療という題材に絡めたネーミングセンスも良いですね(^^)
ウイルスを消す際の軽快な効果音も外せないわね。 飽きずにプレイを続けられるのはこの音の心地良さによるところもあるわ。
速度がMIDかHIのレベル5, 10,15,20またはLOWのレベル20をクリアするとデモシーンが見られる。 3色のウイルスが大樹の上で何かを待っている…という画だ。
なぜか空を飛ぶ本や亀。
実に色々なものがやってくるのですが、彼らが本当に待っているものの正体はレベル20のHIをクリアすると明かされます。 とても意外で驚くものなので、一度はクリアを目指してほしいですね(^^)
その後もゲームは続くけど、実質そのムービーがクリアの証みたいなものね。 見ることができたら嬉しさもひとしおよ。
もちろんプレイヤー同士の対戦もできちゃいますよ。 勝利条件は相手より先にウイルスを全滅させるか相手がビンを詰まらせて自滅するかのどちらかで、3本先取した方が勝ちです。
3本勝負じゃなくて3本先取なのよね。 わりと長丁場になるから、しょうもないミスなんかしたら一気に負けに傾くわ(^^;)
シンプルなシステムゆえに一発逆転のチャンスはほとんどない。 地道にミスなく消していくことが一番の近道だからな。
ここで活用したいのが連続消しよ。 連続消しは1度のカプセル落下で2回以上消すテクニックのことで、対戦モードで連続消しを決めると相手にハーフカプセルを送り込むことができるわ。
一度に消した列の数に応じて送られるハーフカプセルは増える。
攻撃!!攻撃!!攻撃!!
きゃっ!ビックリした!!Σ(゜□゜;)
いきなり叫ぶんじゃないわよ!手元が狂うわ。
これはドクターマリオ先生直伝のテクニックなんですよ(^^)
うむ、取説内のドクターマリオのアドバイスとして掲載されているんだ。 だからと言って実践してるプレイヤーを見たことはあまりないけどな(´Д`;)
アドバイスを実践するピーチとうろたえるマリオ先生。
ええ…迷惑なアドバイスをしてくれたものだわね(´Д`;) まあでもハーフブロックそのものはあまり邪魔にならないことが多いわ。 ウイルスのいないところに落ちたり、時には同じ色のウイルスに重なって妨害どころか逆に消す手伝いをしちゃうこともよくあるからね。
ハーフブロックの本領は配置を乱されることよりも、送り込まれた方のプレイヤーはハーフブロックが落下しきるまでの間は一切の操作ができないというところにある。
勝つためには早く消しきらないといけないんだから、数秒とはいえ操作ができない時間が生じるのは思いのほか厄介なのよ(^^;)
連続消しのために時間を使ってしまうようでは本末転倒ですが、狙いながらもできるだけ速やかに消していく判断力と精密な操作が勝利の鍵ですね。
実力差のある相手と対戦する場合はハンデを付けることもできる。 お互いに違うレベルを選択して戦うことができるから、相談して上手く折り合いをつけながらプレイすると良いだろう。
ドクターマリオはミリオンヒットを記録し、テトリスに続くパズルゲームのスタンダードとなりました。 子供から大人まで広く支持を得ることができた要因は幾つもあります。
色を揃えるというわかりやすいルールと直感的に覚えやすい操作、それでいて奥深い戦略性、耳に残る鮮烈なメロディー、その全てが噛み合っていてプレイすることそれ自体が心地よさを生んでいる。
任天堂としても大事にしてるタイトルで、ファミコン以降も多くの任天堂ハードでも遊べるよう移植やリメイクが繰り返されているわ。
ふとしたときに思い出して遊びたくなるゲームなので、いつでも近くに環境が用意されているのは嬉しいですね。 これから何度新ハードの発売を重ねても欠かさずにいてほしいタイトルです(^^)
初稿:2024年09月22日
最終更新:----年--月--日