眠り薬と赤い水

役満ゲームボーイ|ゲームレビュー

パッケージ表

パッケージ裏

ROMカセット

タイトル画面

ゲームボーイの通信機能

紫手織ガマズミ

なんでゲームボーイに通信機能がついているか、その理由を知っているかしら。

更科みどりこ

えーっと…、つけても大してコストが上がらないし、何か面白いものが出来るかもしれないからつけておいたって聞いたことがあるわ。

肴倉もろみ

なんだか漠然としてますね(^^;)

紫手織ガマズミ

そうね、この機能の真価は後に『ポケットモンスター』で大きく花開くのだけど、 この時点ではさしたるアイディアがあるわけじゃなかったそうよ。 それでも通信機能をつけることにしたのは、以前の経験が少なからず影響しているんだと思うわ。

普及できなかった旧機

画像は『任天堂コンプリートガイド 玩具編』(山崎功 著)より引用しました。

紫手織ガマズミ

知ってる?『コンピューターマージャン 役満』。 CPUと2人打ちの麻雀ができる液晶ゲームよ。 任天堂はもともと花札やトランプの他に麻雀牌も作っていたから、ゲーム&ウォッチのノウハウを活かしてこれを作ったわけね。

更科みどりこ

ファミコンと同じ年にこんなものも出してたのねえ。

肴倉もろみ

これ、通信ケーブルがついてますよ!

紫手織ガマズミ

そこよ、2台あれば通信対戦ができるようになっているの。 ゲーム&ウォッチに比べて値段が数倍もしたからお世辞にも普及したとは言えないんだけど、 通信対戦の面白さは一部で評価されたわ。

紫手織ガマズミ

ゲーム&ウォッチとコンピューターマージャン 役満を開発した任天堂開発第一部が満を持して世に送り出したゲームボーイ、当然ローンチにはこのゲームが名を連ねたわ。

5人の相手

ピータン

その名も『役満』だ。 前作にあたる『コンピューターマージャン 役満』からパワーアップしており、 一人用では様々なタイプのCPUと2人対戦ができるぞ。

個性を与えられたCPU達とのバトル。

紫手織ガマズミ

『キマジメ太郎』はごく一般的な麻雀を打つ平均的な雀士とされているわ。 だけど実際にはわりと臨機応変に動いてくるから、油断してると役満をあがってくることもよくあるわ。 比較的強敵よ。

肴倉もろみ

『闇の半蔵』。ちょっと怖そうな名前ですけど、絶対に鳴かないというスタイルからの命名みたいです。 何を狙っているかわからないのが怖いですね。

更科みどりこ

紅一点の『リーヅモ姫子』も鳴かないみたい。 ただどんな手でもどんどんリーチをかけてくる暴走気味のキャラだから対処はしやすいわね。

ピータン

『泣きのジョー』は上2人と違って、鳴ける状態なら絶対に鳴く。 その特性を活かすためか、配牌で対子になってると思われることが多いな。

紫手織ガマズミ

最後に『役満仙人』。配牌が良く、絶対に役満を狙ってくる最強のキャラだわ。 勝つためには早あがりを狙うのがよさそうよ。

再び世に問う対人戦

紫手織ガマズミ

一人用のバリエーションも広がったけど、注目したいのはやっぱり対人戦ね。 麻雀をテレビゲームにする場合、どうしても避けられない欠点があるの。

ピータン

一つの共有する都合上、相手の配牌が見えてしまうという問題だ。 ファミコンの『麻雀』には対戦モードがなくCPUとしか対戦できなかったのだが、このことが理由だったのではないかという評もある。 定かではないけどな。

更科みどりこ

あーそっかそうね、でもゲームボーイなら…!

肴倉もろみ

お互いの画面を隠して対戦ができます!

紫手織ガマズミ

見えるのはお互いの顔だけ、ね。 向かい合って戦うことになるから自然と深い駆け引きを生むわけ。

ピータン

この面白さは『コンピューターマージャン 役満』にて既に立証されていたものではあるが、ゲームボーイの普及によってようやく大勢に認められたわけだ。

肴倉もろみ

過去の無念を晴らしたんですね。

更科みどりこ

任天堂ってそういうとこしつこいわよね(^^;) うまくできなかったところがあっても、いつか忘れかけたころにもう一度持ち出してきて成功させちゃうっていう…。

紫手織ガマズミ

今回残った課題は4人対戦ができないってところかしらね。 麻雀はやっぱり4人でやるものだと思うし。

ピータン

その課題もきっちり次回作では解消されることになる。 この執念深さが高い商品開発力を維持する秘訣なんだろうな。

初稿:2019年4月22日

最終更新:----年--月--日

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