『麻雀』はファミコン草創期の市場を強固に支えた一作です。 約213万本も売れたんですよ。
また、世界で一番売れた麻雀ソフトでもあるらしい。
うちでは本体と同時購入したソフトだったわよ。
まあ、お父さんに買ってもらったんだけどねー。
ファミコンはそれまでのゲーム機に比べると格段に安価だったとはいえ、 子供が買うには高額すぎますから、両親に買い与えてもらうのは普通の光景でしたよね。
と言うか、このソフトをダシにファミコンを買わせてしまったのよ(^^;) お父さんは麻雀が大好きだったし、私はどうしてもファミコンを手に入れたくてさあ。
実際、同じような経緯でファミコンを購入した家庭は多いようだぞ。
任天堂も子供の玩具としては高額である点を考慮していたようで、 こうした早い時期から大人向けのソフトを供給し始めたのは文字通り 『ファミリー』向けをアピールする戦略でしょう。 穿った見方をすると、お金を流すのは大人の人たちですから、 その人たちに対しても興味を持ってもらう必要があったわけですね。
というわけでまず父親層を狙って売り出されたのがこの『麻雀』というわけだ。 その層にファミコンに対する第一印象を与えるソフトになるわけだから、それなりに大きな使命を背負っていたんだな。
ごく普通の麻雀。しかし、それが最大の売りだった。
肝心のゲームの内容についてですが、非常にシンプルな2人打ちの麻雀です。 しかしながら面子を揃えたり点数計算をする煩わしさがない利点も働き、かなりの人気を博しました。
難易度が3段階あって、麻雀が強くない人でも楽しめるのが良いわね。 ただ、ルールに関する説明が特にないから前もってルールを 知っておかないとまともに遊ぶ事ができないけど…。 まあ、基本的なルールも知らずにこのゲームに手を出す人はいないかな。
CPU戦しかできないという弱点はあるものの、根幹の麻雀ゲームとしての完成度は高く、 結果としてファミコンを父親層に浸透させる役割は十分に果たしたと思われる。
このゲームの登場によって幾つかの雀荘が閉店に追い込まれたという伝説が各地に残っています。 真偽はさておき、当時はそんな噂が立つくらいの衝撃がありました。 単純に考えても約213万世帯で手軽に麻雀ができるようになったわけですし、もし事実だったとしても不思議じゃないんですね。
任天堂としても、ここまで売れたのは予想外だったらしい。 麻雀好きの日本人てのはよっぽど多いんだな(´Д`;)
そうね…、うちもお父さんがこのソフトにのめり込みすぎちゃって、 私はしばらくの間あんまりファミコンをプレイさせてもらえなかったわよ(´Д`;)
ああー、それもよくある光景でしたね!(^^;)
初稿:2019年7月31日
最終更新:----年--月--日